ふるさと自慢

ひたちなか市民が愛する「ひたちなか海浜鉄道湊線」


ひたちなか海浜鉄道湊線は、JR勝田駅から阿字ヶ浦駅までの約14.3㎞を結ぶローカル線で、のどかな田園風景の中を走ります。
ひたちなか市民の通勤・通学の足であるほか、観光客や鉄道ファンも多く利用します。
人々に愛されるこの湊線の創設者が、大谷新介氏なのです。

 

鉄道敷設までの道のり

844年生まれの大谷新介氏は、旧那珂郡勝田村(現在のひたちなか市)の初代助役、二代目村長を務めました。
村長だった1897年に、水戸-平(現在のいわき駅)間の常磐線が開通しましたが、勝田に駅は設けられず、その恩恵は受けられませんでした。
村民の期待を背負った新介氏は、地元の経済的発展を目指して、勝田村武田に停車場を設置することを日本鉄道に請願し、日本鉄道は、勝田から那珂湊・平磯方面への軽便鉄道敷設を条件に、これを承諾したといいます。
そこで、新介氏は、地元に働きかけて資金を集め、武田-平磯間を走る「武平鉄道」を設立したのです。
その後、1907年に、武平鉄道は湊鉄道に改組され、1913年に、勝田-那珂湊間が開通しました。
湊鉄道創設以来、6年もの年月を要してのことでした。

石碑建立当時の記念写真

 

新介氏の功績を伝える


大谷新介氏の玄孫にあたる大谷憲治さんは、「新介は、頼まれたら必ずやり遂げる強い精神力があったのだと思います。それに、山高帽を被るほどのハイカラさんでもありました。」と、写真を見せながら、その人柄について話してくれました。
勝田駅東口の一角には、1925年に建てられた新介氏の功績を称えた顕彰碑があります。
ネットワーカーの皆さんは、「地元にこんな偉大な方がいたのに、知らなかったのは反省すべきことです。
新介さんがいなかったら、今の勝田はなかったかもしれません。その功績を、後世に伝えていきたいです。」と話します。

アクセス
Information
「JR勝田駅」
ひたちなか市勝田中央1-1

推薦者:ひたちなか市ネットワーカー連絡協議会
会長 桐原悦子