2月16日(土)交流サルーンにて,第18回寺子屋サルーン「人がつながる場所づくりと活動参加の仕組み」を開催しました。
メインスピーカーは,これまで数々の公共や地域活動の場で,人々が集うためのきっかけとなる「遊び」を生み出してきたNPO法人ハンズオン!埼玉の西川正さんです。
みんなの心に必要な「遊び」とは何か,活動をもっと楽しくするためのヒントを学びました。
今日,技術革新とともに生活は大きく変化し,お金を支払う対価として受けとるサービスや製品によって,多くの問題が解決できるようになりました。
便利な生活である一方,他者との関わり合いは希薄化し,孤立した消費者のお客様化が苦情やクレームへとつながっています。
苦情を恐れるがゆえ,お客様は当事者になることを拒み,公共は多くのルールに縛られているのが現状です。
この状況を打開するためには,「私も一緒にやってみよう」と思える環境をつくること,一人ひとりが当事者意識や心のゆとり(遊び)をもつことが重要というお話しがありました。
そのきっかけづくりとして,西川さんは数々の「遊び」を仕掛けてきました。
街中でベーゴマをしたり,道路に大きな盤面を描いて将棋をしたり,お父さんを中心にヤキイモをしたり,七輪焼きをしたり。
遊びの種類は様々ですが,「一緒にやりませんか?」「ちょっと手伝ってもらえますか?」というほんの少しの声掛けから足を止める人が増え,手を貸してくれる人が増えるそうです。
偶然立ち寄った者同士でのベーゴマが盛り上がり,将棋が得意な人は初心者をサポートし,みんなで具材を持ち寄って七輪を囲む。
そこには得手不得手さまざまな人が集まり,さまざまな考えや思いがあります。
その違いが面白さとなり,運営側の「いい加減」が参加者の「やってみよう」という主体性につながります。
ちょっとした関わり合いやお手伝いですが,そこにある当事者意識の大切さがわかるお話しでした。
後半には,今回の講座に参加されたみなさんで,実際に「遊び」を体験しました。
一対一で向かい合い,あるお題について一人が一分間話し,もう一人は傾聴する。
相手を変えながら沢山のお題について話す中で,予想もしなかった答えがあったり,初めましての方と意気投合したりと,様々な発見があったようです。
その後はグループに分かれ,「七輪で焼きたいもの」というお題で盛り上がりました。
「どうして?」「なにそれ?」という驚きが面白く,「そうだったんだ」「私も同じ」という親近感にほっとする,そんな時間となりました。
楽しそうに遊ぶみなさんが印象的でした
今年度の寺子屋サルーンは,これにて終了いたしました。たくさんのご参加,本当にありがとうございました。
次回の寺子屋サルーンについては検討中ですが,「こんな話が聞きたい」「この悩みを解決したい」といったご意見があれば,ぜひ交流サルーンいばらきまでお寄せください。